「ヨセフ年」にあたって 日本カトリツク司教協議会 会長談話

「ヨセフ年」にあたって

日本カトリック司教協議会 会長談話

昨年12月8日、フランシスコ教皇様は、教皇ピオ九世が聖ヨセフを「カトリック教会の保護者」と宣言されてから150年になるのを記念して、使徒的書簡『父の心で』[1]を発表され、2020年12月8日~2021年12月8日を「ヨセフ年」とすると宣言されました。また昨年12月27日には、2021年3月19日~2022年6月26日を「『愛のよろこび』家庭年」とすると発表され、さらに今年1月31日に、2021年から7月第4日曜日を「祖父母と高齢者のための世界祈願日」[2]とすると発表されました。

こう見ますと、教皇様は、これから少なくとも1年余りの間、コロナ禍でつらい状況にあるわたしたちが、とくに家族のことを思い、大切にするようにしましょう、と呼びかけておられるのではないでしょうか。それも、「すべての人は兄弟姉妹です」と強調される教皇様のお考えを合わせますと、血縁の家族だけでなく、共同体、地域、国、国際社会なども家族と見なして、それぞれを大切にしていくことではないかと思います。

さて、教皇様が「ヨセフ年」を設けられたのは、聖ヨセフへの信心を深め、取り次ぎを願い、徳に倣うためです。それで、上記書簡の中で聖ヨセフの父親像について思いをめぐらし、コロナ禍にあるわたしたちと分かち合うために、7つの特徴を挙げておられます。これらの特徴も父親だけでなく、わたしたち皆に当てはめることができるものです。是非この使徒的書簡を読んで聖ヨセフに親しんでください。

最後に、教会では昔から聖ヨセフへの信心も盛んであり、その取り次ぎを願ってきました。コロナ禍を通ることでわたしたちの信仰と愛が浄化され、この疫病が一日も早く終息しますよう聖ヨセフの取り次ぎによって祈りましょう。

なお、ヨセフ年にちなんで、会長カテケジス『いのちを守る聖ヨセフ』についてまとめましたので、参考にしていただければ幸いです。

2021年3月4日

日本カトリック司教協議会 会長

カトリック長崎大司教 ヨセフ髙見 三明

[1] Apostolic Letter of Pope Francis, Patris Corde, 2020.12.8. (カトリック中央協議会事務局訳(2021)「教皇フランシスコ使徒的書簡『父の心で─聖ヨセフを普遍教会の保護者とする宣言150周年を記念して』」)

[2] World Day for Grandparents and the Elderlyの仮訳。

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