新型コロナウイルス感染症の防止対策の方針(その5)

2020年5月7日

広島教区の皆様へ

広島教区 司教 白浜 満

新型コロナウイルス感染症の防止対策の方針(その5

次なるステップのための準備のお願い

+主の平和

 主の復活をともに喜び祝うために「集う」ことを大切にしてきた教会共同体にとって、「集えない」現在の状況は、大きな痛手となっています。公開ミサをはじめ、他の教会活動も休止状態にあって、皆様にはご迷惑をおかけしていますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。

5月6日までとされていた「緊急事態宣言」が、全国を対象にしたまま、5月31日まで延長されました。しかしながら、「特定警戒都道府県」(13)ではこれまでと同様の対策が求められていますが、それ以外の34県には、感染拡大と社会経済活動の維持との「両立に配慮した取り組みに段階的に移行していく」ことが認められ、中国5県でもそれぞれの方針が打ち出されています。また、政府は5月14日をめどに改めて専門家会議を開いて、感染状況の推移を分析し、期限前の緊急事態宣言の解除を検討するとの情報もあります。この1か月間は、緊急事態の収束のための1カ月、新たなステップ・新たな生活様式への準備期間と位置付けられています。

この大きな方向性の中で、広島教区としても、感染拡大(とくに第二波の到来)の防止に留意しながら、教会共同体の活動の再開に向けて段階的な移行を進めて行くために、各小教区・巡回教会で、長期的視野に立った、新しい対応の様式(取り組み)を検討していただきたいと考えています。

そのため、今回の通達(その5)では、前回(4月17日その4)を再確認しつつ、当面の暫定的な最小限の方針をお伝えします。

1:教区内での公開ミサの休止期限について

 前回(その4)の通達で、「5月24日(主の昇天)までの期間、教区内の小教区・巡回教会における公開ミサを休止することにします。5月31日(聖霊降臨の主日)以降、公開ミサの再開が可能かどうかについては感染状況の推移を注視し、教区本部から各小教区・巡回教会の状況判断を伺いつつ、新たな通達を出すことにします」とお知らせしていました。

5月14日をめどに開催される専門家会議の判断に基づく政府からの見解を待って、教区としての対応を検討するため、今回の通達(その5)によって、17日(復活節第6主日)までは、主日の公開ミサを休止することを確認します

2:教区内での公開ミサの再開時期について

①期限前に緊急事態宣言が解除される場合

5月14日をめどに開催される専門家会議の判断を踏まえて、政府から期限(5月31日)前の緊急事態宣言の解除について肯定的見解がなされた場合、予定どおり531日(聖霊降臨)から、公開ミサを再開していただきたいと思います。少し早い公開ミサの再開を願っている教会も複数ありますが、もし、緊急事態宣言の解除が5月24日(主の昇天)以前であれば、

各小教区・巡回教会の判断によって、524日(主の昇天)から公開ミサを再開することに同意します。その場合は、司教か教区本部事務局へ報告してくださるようにお願いします。

②期限前に緊急事態宣言が解除されない場合

5月14日をめどに開催される専門家会議の判断を踏まえて、政府から期限(5月31日)前の緊急事態宣言の解除について、否定的見解がなされた場合は、公開ミサの再開の時期を改めて検討して、515日~16日をめどに、新たな通達(その6)を出したいと思います

現時点において、広島教区が管轄している中国5県では、それぞれに段階的な解除の方針が示されています。例えば中国5県の中で、最も感染者が多い広島県で、感染防止策の継続・濃厚接触の回避などを条件に、5月11日から「レベル3」(動物園、映画館、自動車教習所などの休業要請の解除)、20日から「レベル2」(学習塾や公民館などの利用の解除)、6月1日から「レベル1」(一部の制限を除き、全面的な休業要請の解除)へと、段階的な移行の方針が出されています。

予定どおりに期限(5月31日)まで緊急事態宣言が維持される場合でも、中国5県の教会で、

5月31日(聖霊降臨)から、公開ミサを再開することは問題がないと考えています。

3:新しい対応様式の検討のお願い

この公開ミサの休止期間に、各小教区・巡回教会(少なくとも主任・助任また教会役員)では、地方自治体の方針に基づいて、公開ミサやその他の活動の再開の準備のため、向こう半年~1年の長期的視野に立って、衛生的観点(政府・地方自治体から出されている対策に基づく感染防止の具体例など)、霊的観点(秘跡授与の機会の提供、移動が困難な高齢者・障がい者の配慮など)、組織的観点(行事や会議の開催の見直し、情報伝達や連絡網など)、宣教的観点(社会への奉仕、ボランティアなど)、経済的観点(予算の縮小・再編成)などの総合的角度から、各小教区・巡回教会単位で、新しい対応様式を具体的に検討していただきたいと思います。

 気を緩めず、長期的・総合的な視点に立って感染防止の対策を継続しつつ、教会活動の新しい対応様式の検討し、段階的な再開を模索してくださいますよう、重ねてお願い申し上げます。                                    以上

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