2020年5月15日
広島教区の皆様へ
広島教区 司教 白浜 満
「緊急事態宣言」の解除を受けて:新型コロナ感染症の防止対策の方針(その6)
+主の平和
5月31日まで延長されることになっていた新型コロナ感染症による緊急事態宣言が、昨日、14日に、39県で解除されました。広島教区が管轄している中国5県もその中に含まれています。
これまで集団感染(クラスター)の発生を回避するために、公開ミサをはじめ、その他の教会活動を休止してきましたが、とくに緊急事態宣言が発令されていた期間、皆様のご協力に対して、心より
感謝申し上げます。
今回の通達(その6)では、前回の通達(その5)で暫定的にお伝えしたことを再確認して、今後の教区の方針を、以下のように確定します。気を緩めず、感染拡大の第二波の防止を心がけ、とくに集団感染(クラスター)の発生の機会とならないように十分配慮しつつ、公開ミサをはじめ、その他の教会活動の再開に向けて、各小教区・巡回教会における段階的な移行の対応を、よろしくお願いします。
1:教区内での公開ミサの休止(5月17日まで)
前回の通達(その5)では、5月14日の専門家会議の判断に基づく政府の見解を待って、教区の
対応を検討するため、5月17日(復活節第6主日)まで、公開ミサを休止することを確認していま
した。この公開ミサの休止期間の方針に、変更はありません。
2:教区内での主日・週日の公開ミサの段階的な再開
①週日のミサ
段階的な移行のために、今後の各小教区・巡回教会での比較的少人数の週日の公開ミサは、
各小教区・巡回教会の判断によって、5月18日(月)から開催していただいて結構です。
②主日のミサ
原則的には5月31日(聖霊降臨の主日)から公開ミサを再開することにします。事情によって、まだ5月31日(聖霊降臨の主日)からも、主日の公開ミサを再開できそうにない状況の小教区・巡回教会につきましては、教区本部への連絡をお願いします。なお、主日の公開ミサの早期再開を希望する教会も複数ありますので、段階的な措置として各小教区・巡回教会の判断によって、
5月24日(主の昇天)から、主日の公開ミサを再開することに同意します。
3:公開ミサの参加者への協力依頼について
中国5県では、感染状況が改善されてきているとはいえ、ウイルスが完全に終息していない中で、集団感染(クラスター)の発生の危険を回避するため、地方自治体から出されている予防対策を参考にして、公開されていくミサの参加者へ、例えば、以下のような協力依頼を検討してください。
・ミサに来る前に体温を測るように勧める。
発熱や咳などの症状がある方々については、自宅待機をお願いする。
・発熱や咳などの症状がある司祭は、他の司祭にミサの司式をお願いするか、場合によっては、
早めにミサの臨時休止の判断をおこなって、通知する。
・高齢者や障がい者の方々に、無理をしないよう声をかける。(自宅へ聖体を運ぶようにする。)
・ミサの前後の(とくに飲食を伴う)親睦の集まりを、当面は控える。
・ミサ前の手洗いや手の消毒をお願いする。(とくに司祭、聖体授与の奉仕者、侍者)
・ミサ中には当面、マスクの使用をお願いし、可能な範囲で間隔をおいて座る。
・ミサの前後はもちろん、ミサ中の換気にも気をつける。
4:大きな困難の中にある人々、とくに在日外国籍の方々への支援について
教区内で、大きな困難の中にある信徒、とくに在日外国籍の信徒への支援をすでに開始してくださっている種々のボランティアの方々に心から感謝申し上げます。生活に困窮している人々のために、金銭的な援助や必要な食料・物資などの提供のお願いなど、情報を共有しながら、力を合わせて、可能な範囲での支援を推進していければ幸いです。
教区本部からの情報の発信やお願いなどの必要がありましたら、遠慮なくお知らせください。
5:長期的視野に基づく新しい対応様式の検討について
各小教区・巡回教会(少なくとも司祭と教会役員)では、公開ミサの再開時期だけではなく、向こう半年~1年の長期的視野に立って、①衛生的観点(政府・地方自治体から出されている感染防止の具体例を参考に)、②霊的観点(秘跡授与の機会の提供、移動が困難な高齢者・障がい者への配慮など)、③組織的観点(年中行事や会議の開催の見直し、情報伝達や連絡網など)、④宣教的観点(社会への奉仕、ボランティアなど)、⑤経済的観点(予算の縮小・再編成)などの総合的角度から、各小教区・巡回教会単位での新しい対応様式を具体的に検討してくださるよう重ねてお願いします。
昨日の緊急事態宣言の解除によって気を緩めず、感染防止の対策を継続しつつ、公開ミサやその他の教会活動を段階的に再開してくださるようにお願いします。
以上