「戦争の終結を願う祈り」のお願い

2022年10月4日(火)
アッシジの聖フランシスコの記念日

広島教区の兄弟姉妹の皆さん

 広島教区 司教
アレキシオ 白浜 満

 

教区の「ウクライナにおける戦争終結を願う祈りの月間」

+主の平和
 広島教区では、今年9月18日~来年9月18日(教区の日)まで、教区創立100周年を祝う1年を過ごして行くことになりますが、同時に2022年度は、これまでの10年間の歩みを総括する「社会へのチャレンジ」の「いのち」(2020年度)・「環境」(2021年度)・「平和」(2022年度)というサブ・テーマの最後の年に当たっています。

 今年2月24日に始まったロシア軍によるウクライナ侵攻の戦争が7カ月以上も続く中、9月30日には、プーチン大統領がウクライナの東南部4州の併合を一方的に宣言し、4州の親ロシア派の代表と、併合条約に調印しました。これによってロシアは、4州を自国領に組み入れて核兵器を含む武力で威嚇し、ウクライナ軍の反撃を抑え込む姿勢を明確にしています。このようなロシア政府の動きは国連憲章の理念に反する不法で非人道的行為であり、決してゆるされてはならないものです。

 この憂慮すべき状況の中で、わたしたちは聖母マリアの取り次ぎと、アッシジの聖フランシスコの取り次ぎを願いながら、神様の助けと導きをより強く求めるために、このロザリオの月(10月)を、一日も早いウクライナにおける戦争の終結を願う祈りの月間として、それぞれの教会共同体で可能な方法で、祈りと犠牲をささげていただくよう、心からお願い申し上げます。

その一つの助けとして「戦争の終結を願う祈り」平和のための祈り(ヨハネ・パウロ2世)を送付します。小教区の主日のミサ、修道院などでの週日のミサの前後に、またロザリオの祈りや他の集まりの機会に、ウクライナの平和のための祈りをささげていただければ幸いです。「平和の使徒となろう」という、教区固有の召命を生きるために、「社会へのチャレンジ」の3年目「平和」の2022年度を、大切にして行きたいと思います。

皆さん、どうかよろしくお願いいたします。

以上

 

 

 

戦争の終結を願う祈り

教皇聖ヨハネ・パウロ2世の祈りから

偉大なるいつくしみ深い神、

平和といのちの主よ、

あなたは苦しみではなく、平和のための計画をお持ちです。

あなたは戦争を非難し、暴力に訴える者の思い上がりをくじきます。

あなたは、近くにいる者にも、遠くにいる者にも

平和がもたらされるように、

また、すべての人種、国家が一つの家族となるように、

イエスをお遣わしになりました。

被造界のすべての生き物を脅かす戦争、暴力と死の連鎖を

わたしたちは望みません。

神よ、この全人類の心からの叫びを聞いてください。

(※)今、ウクライナで起こっている戦争を、一日も早く終結させてください。

神の母マリアとの一致のうちに、今一度、あなたに請い願います。

人類の運命のかぎを握る人々が、

復讐や報復の論理を用いないよう働きかけてください。

(※)この地上で、二度と核兵器が使用されないよう助けてください。

聖霊を遣わし、対話と忍耐、寛容と高潔さを通して、

問題解決への新しい道を見出すことができますように。

それは、性急に戦争に向かうより、

はるかに多くの、平和への実りをもたらすからです。

 (日本カトリック正義と平和協議会編『戦後60年 平和の祈り』2頁より)

  (※)の二行は、広島教区用に、新たに加えた部分です。

  2022年10月4日 アッシジのフランシスコの記念日

  広島教区 アレキシオ 白浜 満

 

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする