「日本におけるシノドスの集い(仮称)」開催の通知を受けて 広島教区としての準備について

シノドス特別チーム(担当:菊地功大司教)からの

「日本におけるシノドスの集い(仮称)」開催の通知を受けて

広島教区としての準備について

2024年1月16日

広島教区の兄弟姉妹の皆さんへ

 

広島教区 司教 アレキシオ 白浜 満

 

はじめに

2021年10月から教区レベル、また大陸レベルでその準備が段階的に進められてきた世界シノドス第16回通常総会の第1会期が、2023年10月4日~29日にバチカンで開催されました。この世界シノドスの第1会期を受けて、『神の民への手紙』(2023年10月25日)とともに、『まとめ』報告書が公表されました。そして、『2024年10月に向けて』(2023年12月11日)という文書がシノドス事務局から出されて、これを受けて、シノドス特別チーム(担当菊地功大司教)より、2024年1月13日付で「『日本におけるシノドスの集い(仮称)』開催について」の通知が届きました(添付資料参照)「日本におけるシノドスの集い(仮称)」開催について

この通知の中で求められている <2.教区レベルでの「シノドス」の開催について、1月13日午後に開催された教区の「平和の使徒推進本部会議」で、その対応を検討させていただきました。その結果、広島教区として、以下のような対応をさせていただくことを申し合わせました。短期間における対応になりますが、ご協力をお願いいたします。

1-各教区レベルでの「シノドス」に代えて:「宣教ひろば」の実施

 

広島教区第1回「宣教ひろば」

日時:4月29日(月・昭和の日)13時~16時

場所:聖母幼稚園ホール、広島カトリック会館、他

参加:各小教区の主任司祭と信徒代表1名、他オンラインによる自由参加

※第1回「宣教ひろば」の詳しいプログラムは、後日、報告させていただきます。  各小教区で、信徒代表1名の参加者を決めて、日程の確保をお願いします。

 

 

2-小教区における「宣教ひろば」の実施の具体的な手順について

 各教区における「シノドス」(広島教区では「宣教ひろば」に代える)に、可能な範囲で、全小教区がその準備段階で参加していくため、それぞれの小教区においても、以下の要領で、小教区レベルの「宣教ひろば」(宣教司牧懇談会)の実施をお願いします。

 

➀2024年2月~3月末までの2か月の間に小教区レベルの「宣教ひろば」開催する。

➁今回は、主任司祭からの呼びかけに基づき、少なくとも小教区の教会役員、および

修道者、信徒が自由に参加し、以下の2つのテーマで、分かち合いを行う。

1)宣教の使命のために「ともに歩む教会」(シノドス的教会)を築いて行くため、

    2024年4月からスタートする広島教区の10年間の、そして、2024~2026年度

最初の3年間の宣教司牧目標を、自分たちの小教区においてどのように活かしていくことができるでしょうか。

     「ともに歩むあたたかさのある教会をめざそう」(10年間)

2024~2026年度 「あたたかさの源泉に立ち帰る」(典礼活動)        

2027~2029年度 「あたたかさを育む共同体をつくる」(司牧活動)        

2030~2032年度 「あたたかさを広げる教会を築く」(宣教活動)

   2) 世界シノドスからの「どのようにすれば、宣教においてシノドス的教会(ともに歩む教会)になりうるか」という問いかけに応えて行くため、広島教区として、今後、導入していこうとしている小教区レベル、また教区レベルの「宣教ひろば」について、どのようなあり方を希望されるでしょうか。

  ➂上記2つのテーマに関する小教区レベルの「宣教ひろば」の分かち合いの報告を、

4月5日までに、A4の1枚以内で、平和の使徒推進本部に提出する。

  ④教区レベルの「宣教ひろば」に派遣する小教区からの参加者1名(今後、小教区

における「宣教ひろば」の継続のための協力者になれるような人)を選出する。

 本当に急な対応になりますが、今年10月にバチカンで開催される世界代表司教会議(世界シノドス)の第2会期の準備のために、ご協力をよろしくお願いいたします。

以上

 

小教区における「宣教ひろば」の開催のための説明書

 

1-世界シノドス第2会期(2024年10月)に向けての準備

教皇庁シノドス事務局から出された『2024年10月に向けて』という文書の中で、世界シノドス総会の第1会期で提案された事柄について、2つの次元での取り扱いの方向性が示され、次のように指摘されています。

「第1会期中、総会は、大きな関連性を持つことがらをシノドス的方法で取り上げ、収れんする事柄を指摘し、取り組むべき課題を示し、提案をまとめました。これらは非常に大きな問題であり、そのいくつかは全教会レベルで、ローマ教皇庁の諸省と協力しながら検討される必要があります。…これらのテーマの一覧表は、シノドス総会の成果として教皇に提出されます。シノドス事務局によって整理された、全大陸から選出された専門家グループは、教皇庁の各省とともに、教皇によって指示されたテーマについて、シノドス的な方法で作業するよう要請されていきます。その作業の進捗に関する報告は、2024年10月の第2会期で発表される予定です。」

➀全教会レベルで

世界シノドス総会の第1会期中に取り扱われた事柄のいくつかは、「全教会レベルで、ローマ教皇庁の諸省と協力しながら専門家のグループで検討される必要」があるもので、教皇によって指示されたテーマについて、これまでの準備段階で行われたシノドス的な方法(⇒「霊による対話」)で作業が進められ、その進捗状況が今年10月の第2会期で発表されることになっています。

➁地方教会レベルで

地方教会(教区)レベルでの対応について、『2024年10月に向けて』という文書は次のように指示しています。「地方教会は…、まずシノドスのテーマの根幹をなす『まとめ』報告書の諸要素を深めることによって貢献するよう求められます。これらの貢献は、次の質問によって導かれます。―『どのようにすればわたしたちは、宣教においてシノドス的教会になりうるか』―この新たな考察の目的は、復活した主とその福音を現代世界にのべ伝えるという一つの使命の中で、洗礼を受けた一人ひとりと各教会の独自の貢献を発展するために、わたしたちがそれぞれの状況や文脈の中でたどることのできる道筋と、採用することのできる手段を明らかにすることです。」

この教皇庁シノドス事務局からの要請に応えるために、2023年12月9日に開催された教区宣教司牧評議会において、「宣教ひろば」の開催が提案されました。

2-「宣教ひろば」の実施について

 広島教区において、過去の10年間「チャレンジ 新しい福音宣教~わたしをお使いください~」という宣教司牧目標を掲げて活動してきたわたしたちは、さらに宣教の意識を高めて行くことが大切です。広島教区が2021年~2022年に開催した「2020教区シノドス」において、福音宣教、平和、協働、多文化共生、養成という、5つの分科会からそれぞれの提言がなされ「10のテーマ、30のチャレンジ」として要約されています。また、それらを推進し具体化していくため、ZOOMあるいは対面などの方法を通して、自由に参加できる5つ(宣教、平和、多文化共生、協働、養成)の「ネットひろば」の実施も提案されていました。「ひろば」という言葉は、だれでもそこに集まることができる参加型の会合を意味するものです。

その一つに「宣教ひろば」もありますが、まだ実施されていない状況です。そのため、昨年12月9日に開催された教区宣教司牧評議会において、宣教の現状について分ち合い、また宣教のあり方を、ともに考える教区レベルの「宣教ひろば」、またその準備段階として、各小教区レベルで主任司祭を中心にして、宣教の現状を振り返り、分かち合い、今後の宣教を考える小教区レベルの「宣教ひろば」の開催が提案されました。その結果、教区宣教司牧評議会の参加者の賛同を得て、実施することが申し合わせました。「宣教ひろば」は、「宣教推進懇談会」のようなものということができるかもしれません。日本における宣教活動は非常に難しい課題であり、収穫が少ない状況であることは、日本の教会の教勢を見ると明らかです。しかし、聖霊に導きに信頼して、「2020教区シノドス」において提案されていた「宣教ひろば」を通して、現状を振り返り、分かち合うことから始めて行きたいと思います。

このたび、「平和の使徒推進本部」内にあるシノドス対応調整チームに依頼し、小教区レベル、そして教区レベルの「宣教ひろば」の開催の準備を進めていただいています。この小教区、また、教区レベルの「宣教ひろば」は、教皇庁シノドス事務局から公布された

『2024年10月に向けて』という文書の中で、地方教会(教区)に発せられた、以下の問いかけに答えるための、小教区、また教区レベルの活動(体験)ということができます。

―「宣教に関して、どのような関わり方、組織、識別のプロセス、意思決定が、共同

責任を認識し、形作り、促進することを可能にするのか。」

―「この共同責任をよりよく表現するために、どの奉仕職や参加型組織を新たにし、

導入することができるか。」

 今回、各小教区にお願いする第1回目の「宣教ひろば」のテーマは、上記の2つの質問に、直接答えるためのものではありませんが、今後の「宣教ひろば」の目的を示す根本的な問いかけとして受け止めていただければ幸いです。        (文責 白浜)

世界シノドス第2会期に向けて(広島教区としての準備)

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